保護するということ①

今回は「保護」という少し難しいテーマを扱ってみます(大分のI君、茨城のO君・M君子育てファイト!)。
何分、私自身に子育ての経験がまだないので、未完の文章とお思いください(そういう意味で①をつけておきました)。
治療院でカウンセリングもしているのですが、愛着障害と思われる方が非常に多いように感じます。
愛着障害って?とお思いになる方も多いかと思いますが、私自身も「愛着障害-子ども時代を引きずる人々」という本に出会うまでは、『愛着』について意識したことはありませんでした(今から子育てをされる方、お子様の為にぜひこの本をお読み下さい)。
『愛着』の形成は、子供が特別に選んだ存在に抱っこされる(支え・守られていると子供が感じる)事から始まる様です。
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本より引用すると、「6か月を過ぎる頃から、子供は母親をはっきりと見分け始める。ちょうど、人見知りが始まるころだ。それは、愛着が本格的に形成され始めたことを意味している。生後六か月から一歳半くらいまでが、愛着形成にとって、もっと重要な時期とされる。」(愛着障害P24)。
子供は、子供自身とその特別な存在との間に築いた愛着関係を、心の拠り所である『安全基地』として成長していきます。この『心の安全基地』があると、子供は『支えられ』『守られた』経験があるので、自分が困った時や助けを求めている時には、それに必ず応えてくれると、まず子供自身の中で信じることができるので、不安にならずにいられます。この『心の安全基地』が確保されていると、『心の安全基地』をベースキャンプとして『探索行動をする余裕』が出てきます。この『探索行動』とは、実社会における人間関係を良好に行う(愛着関係と連携関係のバランスをうまくとる)ことにつながっていきます。つまり、愛着障害とは、愛着形成期の『未保護』や『過保護』により、心の安全基地が確保されていない状態であり、探索行動が余裕をもってできないということかと思います。
では、その発生原因をみていきましょう。
『未保護』の原因としては、親との離別、複数の養育者が交代で関るため養育者が安定しない、親が愛着障害で不安定なため保護できない(子供にとってはとても不幸なことで、子供にとっては選ばざるおえなかった存在が不安定なために、安定な基盤が気づけない)等があるようです。これは、わりかし想像しやすいですね。
『過保護』とは?と考えると。どこからが過保護なのだろう。。。と考え込んでしまいました。
正常な親であれば、子供を守りたいと思うことは当然のことだと思うけれど、度を越えたサポートによって、子供が成長するキッカケとなる『子供の主体的な探索行動』を妨げる様では過保護になる。その境目って。。。ものすごく難しいですね。
今のところは、子供の行動により、親自身の心がゆらぎ、そのゆらぎを解消するために子供に干渉している場合は過保護なのかなと私は思っております。
たとえば、子供がイジメを受けた場合、親自身が「まあ!なんてこと!」と親自身の心がゆらぎ、子供の気持ちも関係なく、いじめた側に直接文句をいうのは過保護なのではないか。この場合の適切な保護とは、子供の心のゆらぎを受け取り、内容をまとめ、子供がどうしたいかを感じることではないでしょうか。もし、子供自身が、いじめた側に文句を言ってほしいと言った場合は、結果的には同じ結果でも適切な保護なのかと思います。
冒頭に出てきたI君、O君、M君は私よりも全然若い年齢で、きちんとお子さんを育てています。すごいですねぇ。
もし、私に子供ができたとしたら、私には安全基地をもった子供に育てることができるのか。これからの課題だと感じた今日この頃でした。

iga について

はじめまして。 喜絡堂の院長をしております伊賀秀文です。 これも何かのご縁ですね。 その季節ごとに旬の話題を提供していけたらと思っております。
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